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執筆者の写真奈良県総合医療センター 集中治療部

部内Jounal club

毎週火曜日は他施設ジャーナルクラブですが、当部では毎週火曜日に部内でもジャーナルクラブを行っております。

今回はJournal of Critical Careから出た論文で、ICUでCRRTを施行した患者で開始1時間以内に低血圧をきたした群ときたさなかった群とで予後を比較した観察研究でした。

簡単にまとめると、

研究デザイン:後ろ向きコホート研究 研究施設:米国のMayo clinic のICU 期間:2006年12月から2015年11月

P:ICUでCRRT(設定はCHF)が必要と判断された成人患者 E:CRRTを開始1時間以内に低血圧をきたした群 C:低血圧をきたさなかった群 O:90日時点での院内死亡率と腎有害事象の有無

結果としては開始1時間以内に低血圧をきたした群の方が90日時点の院内死亡率、腎有害事象のどちらも多かったというものでした。

担当者の発表のあと、 ・includeされた1743人中、半分以上の1124人に低血圧が生じている点などから透析の血液流量(QB 200ml/m)がそもそも多いのではないか? ・除水の有無でも影響されないか? などの意見があがりました。

その他、米国でのCRRT設定はCHFが主体であることなどが話題になりました。

Mayo clinicと病院規模が異なるため症例数を確保できるかという問題はありますが、研究の内容としては自分達の施設でも行えそうなものであり、当たり前ですが日常診療に臨床研究のヒントはあることを実感した論文でした。


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